波松ステイについて

波松フルーツキスの里

暮らすように過ごす

農と海と人に触れる体験

波松ステイは、波松地区で過ごすモノコトの起点です。
休校中の波松小学校を軸にいろいろな体験メニューを提供しています。

「波松フルーツキスの里」•••特産品のフルーツ、魚の鱚(キス)を掛け合わせた造語です。波松の魅力をギュッと一言に込めました。

波松はこんなところです

地理

あわら市の北の方、日本海に面しています。田園を抜けるとそこは海。いつ来ても美しいですよ。

波松エリア

次の5つの地区からなります:波松(なみまつ)区、城(じょう)区、城新田(じょうしんでん)区、番堂野(ばんどうの)区、十三(じゅうそう)区。

波松エリアの移り変わり
村名 地名初出年代 江戸時代
城村
(枝村・新家村)
室町時代 福井藩 幕府
【貞享三(1686)年~】
福井藩
【文政三(1820)年~】
並松浦
(波松村)
鎌倉時代 福井藩 丸岡藩
【寛永元(1624)年~】
番堂野村 江戸時代 福井藩
【文政元(1818)年~】

城村は現在の城区。枝村・新家村は現在の城新田区。並松浦は現在の波松区。番堂野村は現在の番堂野区。記載のない十三区は城区の中に昭和以降にできた区。

人口

約620人、世帯数は約180世帯(2019年現在)。小さなエリアですが住民はみんな愉快で優しいです。

地区の呼ばれ方

地元の人は「波松」と書いて「ないまつ」と呼びます。これは、日本書紀によると、3世紀後半頃、第十代天皇、崇神天皇が大彦命(おおひこのみこと)を北陸道に派遣した際、道の左右に松の並木があったので、この地を「並松(ないまつ)」と称したことに由来するそうです。

波松の歴史

北潟湖西の加越台地と日本海に面しています。中世・鎌倉期までは「並松」と書かれていました。『源平盛衰記』巻30平氏侍共亡事の段に、

「源平統てひら責に攻む。福田、熊坂、江沼辺をも責越て、浜路迄こそ追懸たれ。平家並松と云所にて返合て、暫し支え戦けり」

など表記があり、慶長国絵図(1604年)では浜路波松村として507石余あったと記されています。

近世においては波松は「波松浦」と注記され、寛永元年(1624年)からは丸岡藩領でした。文化8年(1811年)に完成した「国乗遺聞」の中の「丸岡領地形勝之事」には、

「波松は海浜で多くの塩を焼き甘味で他邦に超ゆ。国用の余諸国に波及す且漁家にあり日々城市を養う。此地松林あり多美材を出す。…又漁船あって運上納む。海苔数品あり」

とあります。江戸時代は製塩を行い、松を船で運んでいたことがうかがえます。

大正・昭和初期は、砂浜での製塩業や地引網漁が盛んでした。地引網漁は、に・し・かみ・よしの4つの網元があり、大船2隻、こなご船3隻を所有していました。漁獲物は仲間で分配、浜詰も共同で営んでいました。とれた魚はコナゴみそ、コンカイワシにして女性たちがあわら市(旧金津町方面)に行商していたそうです。

製塩は明治期の専売制実施まで約50戸が従事していました。その後、佐孝常次郎さんたちの指導で甘藷(さつまいも)、麦畑、葉煙草栽培に転換しました。女性の行商の幅も広がり、甘藷(さつまいも)、昆布、ジャコ、イワシ、スイカを福井市や越前市(旧武生市)にまで売り歩いたり、近くのでんぷん工場に原料として納めたりしていました。今でも消費者に直接販売に出かける行商スタイルは、引き継がれています。

寺社仏閣

○白髯神社(しらひげじんじゃ)
勧請は養老元年(717年)。この「髯」の字を使うのは珍しいそうです。御祭神は猿田彦神(さるたひこのかみ)、塩土老翁神(しおつちおじのかみ)が祀られており、境内には4つの網元の守り神だった船石祠(ふなせきし)と小さな狛犬が保存されています。

小さな狛犬は、江戸時代、村の若衆たちが北前船の船員として乗り込む際、航海の安全を願って笏谷石でこさえ(作り)、白髯神社に奉納したものと言われています。
また、白髯神社には、沖縄県の那覇神宮の拝殿にあった「シーサー(魔除けの獅子)が1体納められています。これは、昭和48年の台風で神社もろとも海に流れ出たシーサーが、15年の歳月をかけて日本海を漂流し、平成元年の春に波松海岸に流れ着いたものです。

ぜひ足をお運びください。

※猿田彦神(さるたひこのかみ) 
日本神話で、天照大神の孫のニニギの尊(みこと)が天孫降臨された時に道案内する「導きの神」で、その容貌は特異で細かく説明されている。鼻の長さ…七咫(ナナアタ)約1.2m、背丈…七尺(約2.1m)、身長…七尋(ナナヒロ)約12.6m、口と尻は明るく光り、目は八咫鏡(ヤアタカガミ)のように円く大きく真っ赤な酸漿(ホオズキ)のごとく光り輝いている。
農耕、芸能事にもよい方向に導くだけでなく、村々の道祖神としても信仰され、男女の縁結び、安産などの霊験ありとされ、「人々をよい方向に導く神」として信仰されている。

※塩土老翁神(しおつちおじのかみ) 
海彦、山彦神話に登場する神様で、航海を守護し、漁業や塩作りの守り神。

○慶照寺(きょうしょうじ)
 浄土真宗本願寺派
○正賢寺(しょうけんじ)
 浄土真宗本願寺派

まわりにあるもの

海と砂浜、田園、これ以上素敵な風景はあるでしょうか!波松小学校のある高台からは日本海の水平線がばっちり見られます。周囲には果樹園と田園、のどかで美しい日本の風景が広がっています。
○「メロンビーチ」•••サーファー等の間で「メロン畑をこえると、そこに美しいビーチがある」と評判になり名付けられました。
昔は、塩づくり、船漁業、魚の行商をしていました。現在はフルーツと野菜といった農業が中心です。

こんな果物つくってます

梨(幸水/豊水/あきづき/新興)、スイカ(味きらら/日の丸神武/ひとりじめ(小玉))、メロン(マルセイユ / 優香 / アールス)、ブドウ(ブラックビート/藤稔/クインニーナ(赤)/シャインマスカット/オリエンタルスター)、栗

こんな野菜つくってます

ジャガイモ、サツマイモ(金時/紅はるか/安納)、人参、ネギ、ホウレンソウ、小松菜、キャベツ、大根、白菜

果物、農作物はときどき「なみまちCAFE」で販売しています。お得すぎる価格ですのでぜひお買い求めください。

顔が見える販売

ほかにない販売方法:収穫した果物を軽トラックに載せて、街に住むお客様のところへ直接配達します。各農家さんにそれぞれ決まったお客様がいて、対面販売をしています。昔からしていることですが、近年は「生産者の顔が見える消費者との新しい関係」と注目されていて照れています。この新しい関係づくりを「波松ステイ」でもっと育みたい私たち。常連さんになってみませんか?

秘密の海岸

波松海岸に釣り人やサーファーたちが足しげく通ってくれます。全国規模の釣り大会も開催され、小学生から年配の方までシロキスを初め、四季折々の釣りを楽しんでおられます。サーファーの方も、良質な波に惹かれ、中京や京阪神からも通ってこられます。誰もが「あまり教えたくない」と口にするほど、穴場な海岸です(ありがたいお声です)。

波松海岸を守るために

さらさらとした砂浜が自慢の海岸を守るため、定期的に波松住民たちで海岸の早朝クリーン活動を行っています。地元のサーファーの皆さんも手伝ってくださり、本当に感謝しています。この海岸掃除は流木やシーグラスを集められる宝探しでもあるんですよ。参加者募集!

漁業と釣り

春の風物詩、小女子(コナゴ)漁。
4月~9月 シロキス、マゴチ、スズキ
6月~9月 アジ、タイ
8月以降 アオリイカ、イナダ
10月~3月 ヒラメ、カレイ、サワラ、ハマチ
○釣りの大会:キス釣り選手権大会、東西投げ釣り選抜100人の会(隔年)

波松小学校と地域の取り組み

波松小学校は、明治9年に開校した歴史ある小学校でしたが、少子化により2016年に休校となりました。現在、17名のこども達はスクールバスでお隣の北潟小学校に通っています。休校となってからも「小学校舎を地域の活性化に活かしたい」と有志で計画を立てました。それこそ何度も集まって住民みんなに声をかけて。

私たちは考え、語り合いました。
波松のいいところって何だろう?
小学校で何ができるだろう? 
答えはたくさんありました。ありすぎましたとも。

はじめに2つのアイデアが浮かびました。
①「農作物を活用した加工品・飲食店を開くこと」
②「農業を中心にした体験プログラムをすること」
住民だけではなく波松を愛する住民外の人たちと一緒に波松地区を見直したとき、海がある、畑がある、フルーツや野菜が収穫できる、土着の生活に気付きました。波松の生活は私たちの誇りでもあり、永く続けられて人に喜んでもらえることを形にしたかったのです。

上記について2018年に「波松小学校利活用計画」として策定、翌年2019年4月には「一般社団法人なみまち倶楽部」を結成しました。そして同年7月に波松小学校内に「なみまちCAFE」をオープン!アイデアが2つも実現できました!

おかげさまで地元の人はもちろん、県内外から「わざわざ食べに行きたいカフェ」として認知され、地元の農産物を使ったちょっと変わったメニューをお出ししています(ぜひカフェで確かめてくださいね)。カフェ横にはギャラリーやワークショップスペースとなる「なみまちラウンジ」を設けました。

波松は、お客様が「わざわざ来る場所」です。ラウンジでゆっくり過ごすお客様や、演奏会を開きたいと申し出てくれるグループのご希望を伺い、波松に留まる仕組みを私たちは作りたくなりました。1,2時間の体験では終われない、終わらせない「滞在型」プログラム。“帰りたくないと言わせちゃうぞ”、それが3つめのアイデアです。
③「学校に泊まる農泊」
これらを波松農泊推進協議会の事業として立ち上げ、永続的に波松ファンを増やすことを計画しました。

体験メニューを充実させ「ここでしかできないアクティビティ」を広めていきます。塩づくり(自分で海水から天然の甘塩を作ることができるんですよ!)、まめひょこ採り(なんだと思いますか?)、秋には梨狩りやぶどう狩りもできます。

私たち、波松人の想い

私たちは、海と土と共に生きてきました。
丘に吹く風、波の音、海に沈む夕陽は当たり前の生活の一部です。
当たり前を地域の財産だと考え小学校を拠点に“楽しく過ごす”ステイを掲げました。

多くの人が押し寄せるエリアを望んでいるわけではありません。

寄せては返す波のように、すっと通り過ぎるさわやかな風でもいい、
ここに来ると、スーッと心が軽くなる、
そのように「ないまつ」を好きになってくれる方と交わっていきたいのです。

穏やかでゆるやかに、特に激しくも優しさがある。波松の自然と人は似ています。よろしければ1週間後でも1年後でも10年後でも、波松にまたいらしてください。

波松ステイでの過ごし方

もぐもぐ食べる、めちゃくちゃ遊ぶ、ふらっと散歩する、ごろごろ昼寝する、
何もしないことが一番の贅沢タイム!旧波松小学校を起点に楽しみましょう!

  • 小高い丘から海を見てたたずむ
  • 日本海に沈む夕陽を見て叫ぶ
  • 砂浜でまめひょこと遊んで青春する
  • 満天の星空を眺めて無心になる
  • 投げ釣りでシロキスやスズキを釣る
  • サーフィンで海と一体になる
  • シーカヤックで海と戯れる
  • 梨を収穫してフルーツ料理にチャレンジする
  • 作陶をして薪も割る、一週間穴窯焼きにつきあう
  • 砂浜と森を散歩して流木を拾ってアート作品をつくる
  • 校舎で思いっきり楽器の演奏をする
  • 貴方の好きな場所で、心おきなく踊る
  • なみまちCAFEでほっこりする
  • なみまちラウンジで古いレコードを聴いてまったりする
  • 校舎を探検して面白いものを見つける

体験メニューやイベントは「お知らせ」「アクティビティ」で公開しています。こんなことできるの?こんなことしたい!もスタッフにお寄せください。

波松ステイ&波松エリアで過ごす休日

波松ステイと波松エリアを楽しむ皆さんの紹介します。

波松の四季カレンダー

波松ステイ&波松エリアの四季カレンダーを作りました。参考にしていらしてくださいね。四季カレンダーをタップすると拡大します。

ダウンロードはこちらから。

四季カレンダー 海編(pdf)
四季カレンダー 丘編(pdf)

運営団体について

  • 団体名:波松農泊推進協議会(主体団体:一般社団法人なみまち倶楽部)
  • 会長:東川継央
  • 所在地:〒910-4277 福井県あわら市波松第25号1番地
  • TEL:080-1951-8142(事務局)
  • Mail:お手数ですが問い合わせフォームからご連絡ください。