Yuiさん、波松を描く、の巻

色と構図と対象の切り取り方がとても素敵なイラストレーターのYuiさん。彼女の波松の色と風景を表現してもらいたくて、波松エリアを描いていただきました。同行は波松ステイスタッフSです。

とてもきれいなお寺の屋根。
「これ、すごく滾ります!」とパシャパシャYuiさん。興奮のその先にあるのは…
斜めになっている蔵でした。
「ツタもいい感じにからまっていますね」。

しばらく道なりに歩くと、「しおこし窯」と書かれた看板を発見しました。
どうやら陶芸をされている方の窯のようです。
人影が見えたので、お声をかけたところ、窯の主、塩越窯の白越不朝さんでした。

「見せてもらってよいですか?」
「いいよ!どうぞ見てって―」と快く促されて中へ。
陶芸作品を拝見したあと、窯を見せてもらえることに。

「これも、めっちゃ滾ります!(Yuiさん心の声)」
説明くださる白越さん。
窯が……、かわいい顔に見えてしょうがないです。

大きな口を開けているようにみえる窯でした。この口の中に作品を並べて焚きます。

「冬の時期、三日三晩火を焚き続けるんだけど、その夜中の番が良くてね。窯の近くは1000度以上上がるから熱いし暖かい。一歩下がると寒い。ここに座って番をしていると、窯の後ろに雪がチラチラ舞うんだよ。それがきれいで、空気もとっても澄んでいる。“ああ、私は今この世界に一人、この時間を独り占めしているんだな”と思う瞬間かな」

白越さんの、詩的な言葉に触れた時間でした。急な見学に時間をいただき、ありがとうございました。

「でもねー、口は閉めておかないと、猫ちゃんが入ってきて温まろうとするから、えらいことになるんだよ」と白越さん。

しおこし窯を出て、波松海岸へ向かいました。Yuiさんはここでスケッチを開始。

お洋服とスカートのコントラストがきれいだったので、写真を作家写真風に加工してみました。
いろいろ書き込んで考え中。

風も出てきたのでいったん終えて、なみまちカフェへ移動しました。

木琴とテーブルが一緒になった珍しいテーブルでひと休み。

ハンモックにのったり、ごはんを食べたりしていたら、バンジョーという楽器を持ったおじさまたちが練習を始めました。

練習というより演奏会のようなステージになり、素晴らしい音色に私たちも大拍手!カフェにいたお客様も耳を澄ませていました。

「白越さんの窯といい、バンジョーの演奏会といい、1日の出会いが濃い波松ですね」と満足のYuiさん。同行した私Sも思わぬ出会いにおなかいっぱいです。

14時過ぎ、波松ステイをあとにして向かった先は、「あわら夢ぐるま公園」。北潟湖を一望できる展望台があります。

「これも、滾り感ありすぎます!」空を見上げるその先にあるのは…、
風力発電の大きな風車でした。
撮影スポットがいっぱいのエリアです。
展望台からの眺め。北潟湖と山々が美しい。

スケッチブックとカメラを片手に波松エリアを歩いたところ、人との出会いが重なり、Yuiさんには充実したスケッチ旅となったようです。波松ステイまでの一本道の道のり、波松エリアの散策、波松海岸、波松ステイとなみまつカフェごはん。そこから北潟湖へ向かい、風車を見上げるところまですべてを満喫しました。

Yuiさんが波松ステイを校舎をモチーフにイラストを作成してくれました。iPadとペンを使ってデジタルで水彩画に起こし、実際は無いフラッグも想像して描き込んでくれました。Yuiさんの作品は以下に紹介します。


Yui Takashima Illustration Gallery

Yui Takashima
1984年福井市生まれ。

不器用だからこそ描ける絵があるのかなぁと思います。上手く描けるとうれしいけど、それがすべてではなくて、楽しいと感じられることが何より喜びです。今ここで、私らしくあることが大切です。朝は鼻炎気味なので、ティッシュがお友達です。
Instagram @y.u.i_artwork